• 世界のタケダランチタイム Vol.03

成長・新興国を統括する
CFOの仕事ってナンダ?

世界のタケダランチタイムVol.03

約50カ国を牽引する
グローバルな意思決定

グロース&エマージングマーケッツビジネスユニット
チーフ ファイナンシャル オフィサー塩川 紀彦
約50カ国を牽引するグローバルな意思決定が根ざす信頼関係

世界で活躍するタケダの従業員のランチタイムにお邪魔をして、海外で活動する様子を伝える「世界のタケダランチタイム」。
今回はシンガポールで働く塩川紀彦さんに現地での働き方や文化についてお話しいただきました。

<今日の塩川さんのランチ>
麻辣の白身魚、ソースが甘いチャーシュー飯、大根餅を使ったオムレツのようなキャロットケーキ

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塩川さんはシンガポールでお仕事されていますが、どのような街ですか?

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シンガポールは英語が共通言語であるものの、アジアの様々な文化や宗教が融合しており、また 企業のアジアにおけるハブ拠点として海外からの駐在員も多く、まさに多様性にあふれる国です。私が暮らしているのは、オフィスから徒歩10分ほどに位置する、タンジョン・パガーというエリアです。周辺にはシンガポール随一の飲食街やホーカーセンターと呼ばれる屋台村があり、地下鉄も走っているため、利便性が良い場所です。駐在員も多く住んでおり、多国籍な環境の中で誰とでも交流できる風土があるのもシンガポールならではです。

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シンガポールで仕事をされるようになった経緯について
教えていただけますか?

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2017年にタケダに入社し、約4年間ジャパンファーマビジネスユニットのCFOとして、国内の事業部門を担当していました。大学まで英国にいたこともあり、よりグローバルのシニアエグゼクティブとしてのキャリアを築きたいと考えたことがきっかけです。

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現在シンガポールで、塩川さんはどのような業務をされていますか?

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グロース&エマージングマーケッツ(成長・新興国市場)ビジネスユニットのCFOとして成長新興国を管轄しており、経営計画の立案や予算管理、生産性向上、またガバナンス強化に取り組んでいます。
私の担当はおよそ50カ国に及ぶため、マイナス14時間からプラス3時間と大きな時差の幅の中で業務を行なわねばなりません。時には、国際的な外貨価値の変動や自然災害があった地域への対応など、社会問題や政治情勢へ機敏に反応することも求められるため、各国のファイナンスチームとは常に密な連携を取りながら業務を行っております。

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日本とシンガポールで、
業務をする上で文化の違いを
感じたことは
ありましたか?

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日本では馴染みがなかった習慣ですが、シンガポールでは職場の同僚と勤務時間外に多くの時間を過ごしており、週末には上司や同僚とサイクリングやゴルフ、ビリヤード などを楽しむ機会も多いです。
こうした公私を含めた交流は、様々な国や地域から集まった仲間が信頼し合える環境づくりに繋がっていると感じており、チームとして共に働く相手を理解していることで、業務の中でもスピード感を持って意思決定ができるので、結果としてチームの大きなメリットになっていると感じます。

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海外での業務は、ご自身の仕事観に何か影響はありましたか?

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シンプルかつロジカルに、分かりやすい言葉で説明する。それがグローバルで働くことの共通言語であると考え、自分の中での軸になりました。
シンガポールは英語のネイティブスピーカーではない方も多いため、少ない言葉で端的に相手に伝えることが大切です。そのために言葉使いを厳選することが、自身のコミュニケーション能力の向上にも繋がっているのではないかと感じます。

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日本で働くタケダ従業員と、シンガポールのタケダ従業員で
通ずるものはありますか?

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国や地域に関わらず、タケダは「人との対話」を非常に大切にしているということです。
現場従業員の意見に耳を傾け、理解を示す誠実なマネジメント(上司)が多いと感じますし、自分もそうありたいと思います。全体を通しての人柄の良さや誠実さは、タケダならでは個性なのかなと、シンガポールに来てから強く感じるようになりました。

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シンガポールにおける業務でのやりがいや、お仕事の中で感じた
喜びについて教えていただけますか?

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優秀な人財のキャリア育成にやりがいを感じます。
私が担当する広範囲なエリアで、国や地域を超えたポジション交代を積極的に実行し、タケダ従業員へ新しいキャリア経験の機会を創出しましたが、関わった従業員からは「次の職種・役職を考えるきっかけになった」という満足の声を多く聞くことができました。
彼らのキャリアにプラスの影響を与えられたというのは、タケダにおける「自分の価値」であると確信もでき、大きな喜びを感じました。

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タケダの中で、キャリアの構築についてどんなことを
意識されていましたか?

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「独自の強みをつくる」ことをキャリア構築の主眼に置き、特に意識していたのがラーニングカーブを重ねることでした。
新たな業務をスタートした瞬間は業務的負荷が高いですが、学びが多く、急な成長線のラーニングカーブを描くことが可能な期間でもあります。しかし、その期間を過ぎると、次第に業務に対して慣れが生じ、学びや成長が少なくなり、ラーニングカーブが緩やかな曲線へと変化します。
“急な成長線”をなるべく持続させる。つまり、独自の強みをつくるキャリア構築の上で、「今しかできないことをやる、5年後でもできることはやらない。」という判断の軸を持つことが重要だと考えています。

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最後に、シンガポールで働く塩川さんにとって「世界に尽くす」とは?

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患者さんを中心として、医療従事者・パートナー・株主・従業員といった社内外で関係する人々との信頼関係を構築し、互いに幸福をもたらすことだと考えています。
ファイナンスとしての財務諸表の改善だけでなく、共に事業を育むステークホルダーとの信頼関係、両者のバランスを意識することが責務であると感じています。

PROFILE

塩川 紀彦

グロース&エマージングマーケッツビジネスユニット チーフ ファイナンシャル オフィサー(CFO)。
2017年入社後、日本市場のCFOとして戦略的パートナーシップの促進や企業統合時のガバナンスモニタリングのプロセス構築などを経て、現在はアジア太平洋地域、ロシア、CIS、中東、アフリカ、中南米地域の、およそ50カ国にわたる担当範囲の成長新興国を管轄するガバナンス強化に従事。タケダ入社以前、大学卒業後、重工業で土木建築エンジニアとして勤務の後、30歳でファイナンスへキャリアをシフト。FPA業務を中心に経営計画・事業分析、財務報告、内部監査、グループ会社の監査役、CFOとして組織の重要な意思決定、意思決定に対する監督などを経験。

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